首都ポートモレスビーから飛行機で1時間、ビスマルク海に面したアストロベ湾の西側=東の海に向いた町がマダンです。
マダンは北西エリアのひとつでオンシーズンは乾季と重なる5〜11月頃で、8月あたりは南東からの貿易風がやや吹き込むものの、この貿易風の生み出すうねりは適度な潮の流れをつくり、多くの魚を集めます。また10〜11月は貿易風が弱まり、そのうねりが弱くなりますので、潮位の変化による流れのみとなりますので、タイドの小さな期間は穏やかですが、魚も散ってしまっていることもあるでしょう。
ここ6年の経験からのベストシーズンは9月です。マダンからのダイビングサイトは大別して3箇所になります。
ひとつはマダンリーフと呼ばれるバリアリーフとその周辺、2つめはノースコーストと呼ばれるマダンの町の北海岸線沿い、そして現在はクルーズでのみ行くことのできる沖合いのバガバグ島、カーカー島の周辺です。マダンは年間降雨量が多く、かつ付近にいくつもの河口があることから、バガバグ島、カーカー島のエリアを除くとパプアニューギニアの他のダイビングサイトと比べて透明度はやや落ちます。そのかわり養分の高い海は魚を育み、その量は圧倒的といえるでしょう。潮あたりのよい場所では随所にマダラタルミやホホスジタルミの中型魚の群れが悠然と泳ぎ、ウメイロモドキの群れも固体が大きく量も多いので見ごたえがあります。またアオマスクを頻繁に見ることが出来るのもマダンです。
まずマダンリーフのおすすめポイントは、マジック・パッセージ、バラクーダ・ポイント、ミリラット・パッセージで、緩やかな流れでも大きな壁の様なギンガメアジの群れが見られたり、バラクーダの群れをしばしば目撃します。ギンガメアジやイエローフィン・バラクーダの群れは、流れが緩やかであればかなり近づくことができるので、迫力満点でしょう。また沖合いの隠れ根プラネットロックでは、2〜3匹のハンマーヘッド・シャークが目撃されたり、ブラックフィン・バラクーダの大群に遭遇することがあります。ときにトルネードとなって間近に迫ってくるバラクーダは光景は圧巻です。
ノースコーストのポイントはマダンの町から車で北へ1時間弱、本島とカーカー島に挟まれたイスムラッド海峡にあります。ポイント名はレックの「USSボストン」と「クオーリー」が代表的です。エントリーはビーチからとボートから行けますが、通常とても流れが速いのでボートでドリフトする方が楽です。ノースコーストのポイントへは通常リゾート泊でも余り行きませんが、強いて行く価値があるかは個人的には少々疑問に思います。マダンのおすすめの楽しみ方としてはやはり群れ狙いで、いろいろなポイントに行ってみようとせず、当たりが出たら、再度トライするとよいでしょう。その他本島沿いのポイントではさらに北のハンサベイを上げていることがありますが、ここは旧日本軍の軍港のあったところで多くの船が沈んでいますが、マダンから日帰りでは行くことが出来ず、時期を選んでクルーズ船をチャーターして行くのみとなります。
マダン沖のバガバグ島、カーカー島の周辺はマダン周辺とは全く違った様相です。透明度は高く、見ものもギンガメ、バラクーダの群れよりも、シルバーチックやグレーリーフなどのサメやイソマグロ、サワラなどの回遊魚が多く期待できます。
オススメポイントはバガバグ島の「グランパ」で、島を囲むようなリーフの切れ目の一番潮辺りのよいところへエントリー、一気に30〜35mまで潜降すると、美しいグラデーションブルーの中を大型のシルバーチップが寄って来ます。10〜15mまで浮上してその根の一番潮当たりのよいポイントにかじりついていると、ダイバーの泡を縫うように大型のイソマグロやサワラが悠々と泳ぎ、を鑑賞します。また「ファンファンファン」では美しいシーファンの群生を見ることが出来ます。一方カーカー島の「マンゲマリックロック」という三角岩の根では水中で2段の棚になっており、浅い棚には見事なエダサンゴが広がり、深場ではサメたちが舞います。ここの魚も大量で透明度が抜群なのでその光景は圧巻です。
マダン沖エリアは貿易風の強い7〜8月などは少々波もありますが、潮当たりが悪いと魚が寄りませんので、6〜9月いっぱいは貿易風のうねりでかなり一定方向に潮が当たるのでいい時期となります。10〜11月は潮位変化によります。また11月終盤から3月は北西からモンスーンのうねりが到達しますので、6〜9月と逆サイドのポイントが期待できます。

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