変わり行く街の姿ー伝統と発展のはざまで

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Changing city.jpg

パプアニューギニアの首都、ポートモレスビーは現在大きく姿を変えつつあります。ビジネス需要によるバブルで、大型ホテル、ショッピングセンター、マンションなどが街の至る所で建設ラッシュ。まるで日本の高度成長期のようだ、と仰る方も居ます。

写真はハーバーシティの開発現場。オーストラリアニュージーランド銀行の新本店、マンションなどが既に完成し、更に埋め立てを行って大型ショッピングモール、オフィスと住宅の複合施設が建設されようとしています。

そのすぐ後ろにはモツ族のハヌアバダ村。数百年前にポリネシア辺りから漂着してポートモレスビー近郊に住みついたとされるこの部族は、元々海洋民族で海が好きだったから、とか、悪霊は海を渡らないと信じているから、とか様々な説がありますが、とにかく陸地に執着心を持たず、海の上に住居を建てて村を作りました。彼らは、住み着いた時からさほど変わらない生活を送っています。

快適な近代生活をしたいのは誰も同じ。でも発展のみが善と信じて突き進めば、その代償として民族としてのアイデンティティを失いかねません。そういった他の国が失ってしまった民族のアイデンティティや豊かな自然が残るパプアニューギニアだからこそ、これを如何に残していくか、如何に発展とバランスを取っていくかを考えてほしいと思います。

10年後、この街がどのように変わっているのか、ハヌアバダ村は残っているのか?そしてこの国がどんな方向に進んでで行くのか今はだれにも分かりません。

 

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